葛藤
日常
続・正月
正月
今週のお題「年末年始の風景」
せっかくなのでお題を使ってみた。
普通に進めますね。
神社から初日の出を拝む。
3年目の恒例行事ですが、年々人が増えて見えにくくなる。おーい。
穴場はいつか消えてしまうことが定めですか。
その後、福袋を買いに街へ。
福袋は2日からだったので何もせずに帰るという初ボケをかまし、昼からおばあちゃんの家へ。
おせち料理は実はちょっと苦手です。
昔は栗きんとんをひたすら食べていたけど最近は数の子をひたすら食べているよ。
暇だし部屋にいても次々と食べ物が飛んでくるので、自分が庭に飛び出した。
祖母のことはちゃーちゃんと呼んでいる。
わたしか兄のどちらかが「おばあちゃん」を言えなかったからだった気がする。
ちゃーちゃんの家の庭はとっても綺麗です。
数えきれないほどたくさんの種類の花や木がある。
冬から春にかけては梅とラベンダーが好き。
夏はすいか、秋はさつまいもが掘れるよ。
寒くなったのでお兄ちゃんと家を探索。
祖父はわたしが幼稚園の頃に亡くなったので、声も人柄も覚えてない。
庭でみかんを一緒に狩ったことはある、気がする、という程度のもの。
一番覚えているのは、亡くなったときのこと。
みんなが泣いていた。病院のベッドで横たわるじーじを囲んで。
「じーじ寝てるのになんで泣いてるん?」
そう言って余計に涙をあおったのを覚えている。
悪気のない無知は罪である。
歯医者を退職後、ずっとやりたかった画家になったじーじ。個展まで開いていた。
わたしの父も夢を追って転職している。
夢は諦めなければ叶う、を体現している身内がいることは幸せなことだと思う。
しんと静まり返っていて、少し湿気た空気で満たされた、じーじの部屋に入ってそんなことを思い返していた。
普段は奥にあるし暗くてこわいので、部屋に入ったのは多分、数年ぶりだった。
じーじの遺影はベレー帽をかぶって微笑んでいる。いつも、じっと見ていると少しだけ口元が動く気がする。多分気のせいだけど、その度に自然と笑いかえしてしまう。
もっとはっきりと物心をついてから、もっとたくさん話がしたかったなぁと思う。